日本の鳥獣被害と対策の現状を知ろう

農作物
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鳥獣被害は今に始まったことではなく、自分たちで作った農作物は自分たちで鳥獣から守るというのが昔から当たり前にあった考え方でした。

けれども現在は鳥獣たちの住処がなくなり、人間の生活場所と野生動物たちの生息場所の境目があいまいになってきていることは深刻な問題です。

今回は「日本の鳥獣被害と対策の現状を知ろう」についてまとめてみました。

人家だけではなく、農作物の被害もすごい

日本の鳥獣被害

日本の野生鳥獣による農作物被害のうち、毎年のように約半分を占めるのがシカによるものです。次いでイノシシ、サル、そしてカラスと続きます。その被害額は毎年200億円前後を推移しています。

本来害獣は人間が暮らす世界とは離れた場所で生活していましたが、森林伐採や地球温暖化などが原因で害獣が生息できる場所が減少したことにより、人間の生活圏内にもたびたびその姿を見せ、畑などを荒らすようになっていきました。

ネズミやハクビシンによる農作物被害

ネズミやハクビシンというと家に侵入して糞尿をまき散らしたり建物にダメージを与えたりというイメージが強いかもしれませんが、実は彼らによる農作物被害も無関係ではありません。出荷前の農作物を齧って商品価値を失くしてしまったり、苗や生育中の農作物を食べて野菜を育たなくしてしまったりと、農業においても厄介者です。

出荷前の段ボールに詰められた農作物も、段ボールを齧ってやすやすとありついてしまいます。齧られたのが一部だとしても、ネズミは危険な病原菌をいくつも保有している可能性があるため、全てを廃棄せざるを得なくなります。

またネズミもハクビシンも警戒心が強いため、一度仕掛けた罠にはかかりづらくなってしまうことがあり、そのことも駆除を難しくさせる一因となっています。

鳥獣被害の防止マニュアルを読んでおくと良いかも

鳥獣被害防止マニュアル

農林水産省のホームページに野生鳥獣被害防止マニュアルが載っていますので、参考してみましょう。

〔【改訂版】野生鳥獣被害防止マニュアル-イノシシ、シカ、サル実践編-平成26年3月版〕
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h26_03/index.html

〔野生鳥獣被害防止マニュアル-アライグマ、ヌートリア、キョン、マングース、タイワンリス(特定外来生物編)〕
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h22_03.html

〔野生鳥獣被害防止マニュアル-ハクビシン-平成20年3月版〕
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h20_03b/index.html

〔野生鳥獣被害防止マニュアル-生態と被害防止対策(基礎編)-平成18年3月版〕
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h18_03/index.html

野生動物にとって魅力のない地域づくり

鳥獣被害を防止するには、人と鳥獣の棲み分けが重要であり、個人、地域による取り組みを行政が支援するというのが基本的な考え方です。

個人でできる対策を地域に住む全員で行うことにより、野生動物にとって魅力のない地域づくりを作るという意識は欠かせません。

私たちが日々の暮らしでできること

個人・地域でできること

害獣にとって居住地周辺の生息環境を悪くするために、鳥獣の隠れ場所となり得る藪や草木などを刈り、常に見通しのよい状態を保つようにしましょう。

また田畑の未収穫の農作物は除去し、耕作放棄地を解消して害獣たちの餌場を失くすようにしましょう。農耕地への侵入を防ぐための防止柵、追い払い体制を整備するなどして、農作物が狙われないようにする工夫も必要です。

行政による取り組み

行政による取り組みとしては、特定鳥獣保護管理計画に基づき個体数を管理したり、狩猟によって捕獲したりするなどして個体数を調整することが求められます。

また里山に下りてくる必要のないよう、生息環境に配慮した森林の整備や保全活動の推進なども行政の取り組みとしては欠かせません。

まとめ

日本の鳥獣被害についてまとめてみました。

鳥獣被害対策は人間にとっては闘いですが、野生動物にとっては闘いではなく生きていくための本能によるものです。軋轢が生まれるようになったもともとの原因は人間にあることを忘れてはなりません。

森林の保護も含め鳥獣被害防止に真剣に取り組むということは、野生動物たちを守るということにもつながるということを覚えておきましょう。

こちらの記事もどうぞ → ネズミとハクビシンは家に入れてはいけません

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